前回記事の続きです。リューベック大海戦レポートの後半。
援軍側旗艦の初日ついてはすでに述べたので、今回はおもに攻撃艦として参戦した中日と総旗艦を務めた最終日についてなど。
▼個人戦績(のつづき):
初日 [旗艦] : 与撃沈/拿捕 14 決定打 7 被撃沈 7 与クリ 29 被クリ 17
中日 : 与撃沈/拿捕 21 決定打 9 被撃沈 1 与クリ 29 被クリ 2
千秋楽 [旗艦]: 与撃沈/拿捕 10 決定打 4 被撃沈 10 与クリ 24 被クリ 28
【中日: 攻撃艦・砲術家 → MVP獲得】
現状の仕様だと大海戦のMVPとは単にその日両陣営で最も多く戦功を稼いだプレイヤーを指すに過ぎないわけで、本当の Most Valuable Player がシステム上のMVPを輩出した艦隊の提督であることは他言を待たないところかと思います。
その意味でこの日の両提督(レム&abbaさん)の戦いかたには目覚ましいものがありました。自国が参加するほとんどの大海戦で総旗艦を務めてきた2人が珍しくペアを組んだわけで、相性次第ではどんなトラブルも起こりかねないというはかない期待も跳ね返し、どちらもが総旗艦と援軍旗艦の役割を十全とこなしていました。見極めが絶妙でした。
この点を最前提に、この日goodbyeがMVP獲得へ到った要因を考えてみると、
1.前日に旗艦をしており、無自覚に回避への意識が高かったこと(70戦で被クリ2など)
2.戦闘終了に直結する与撃沈に多く絡めたこと(含決定打9)
3.長く賞金稼ぎを続けていたため、砲術家転職で亀の甲羅を外した孫悟空状態に
などが思い当たります。攻撃艦で与撃沈21はまったく多い数字ではないものの、つねに旗艦を狙いつつ戦っていたためもあるのか、わたしが与撃沈をカウントした戦闘のおそらく全てが運も手伝い勝利に終わっていました。いくら撃沈数を稼いでも戦闘に負けたり敵旗艦を逃がしては戦功の点では無意味ですから、自旗艦の護衛と敵旗艦の捕捉を常に意識に置くことはやはり大事です。逆にどちらも他の味方にまかせて撃沈数を稼ぐスタイルは、大海戦では艦隊の力を弱めるはず。中遠距離からのコンボ撃沈に絡めた頻度は過去最高かも。
戦功数の獲得という点では、この日競っていたらしい2人がgoodbyeより合計レベルが高かったこともありますね。無駄に交易レベルを上げているのでわたしも軍人専のキャラとして低いほうではないのですが、やはりあまりフェアなシステムだとは思えません。
【千秋楽: 総旗艦・賞金稼ぎ】
最終日も砲術家でバンバン撃つつもりでIN。すると今度はやはり‘提督といえばこのひと’的なレムさんからも「僚艦してみたい」発言が。(笑) アバさん同様レムさんもふだんからいろいろお世話になってますし、できることなら全員が希望通りに楽しめるのがいいに決まっているので、それなら今度は仕掛け側旗艦で、艦隊メンバーに指南役+一応の代役としてレムさんを貰えることを条件に旗艦を名乗り出ることに。砲術家から賞金稼ぎへ再転職。
しかしその後の経緯で艦隊メンバーにレムさんを貰えず、代わりにきた艦隊メンバーの一人には「旗艦護衛しないけどゴメンね」と公言されたり。この発言もあって内心やる気はかなり削がれたのですが、長いあいだ大海戦を一緒にやり慣れたゴンサ船長が援軍側の提督を引き受けてくれたことは心強く、それを頼りに気を取り直して出航。初日の反省から、大海戦を長く一緒に戦ってきたひとのほうが意思疎通の面で有効だと思ったんですね。
実際にやってみた感想としては、まず新鮮だったのが交戦開始のクリック速度は思ったほど最優先の事項ではないということ。むしろ味方の援軍にとって敵ペア艦隊のどちらに仕掛けるのがいいのか、一瞬前に他艦隊により分断される恐れはないかといったクリック直前の判断がよほど結果を左右していました。また一瞬で把握できる情報量には限界があるので、艦隊メンバーからの指示が殊に比重を増しました。逆に言うと前後の文脈がなければ誤解を招くようなことは言ってほしくないわけで、「解散すべき」という指示をみて解散したら直前の戦闘についての感想だったというようなことも。
交戦開始後はとりわけ敵の援軍艦隊への対応に苦心しました。自分から深みに嵌ることや、撃沈を狙いにいって普段でも稀にみるくらいのアホ沈をしたり。敵援軍の参加可能範囲の読みや、敵旗に近づくか撤退を視野に入れるかといった判断には大海戦特有のものがあるので、120%経験がものをいう領域だと痛感。初心者のボロでまくりでした。やらずにあれこれ言うのはとても簡単なんですけどね。
味方の援軍提督はこちらがチャットを打つまえにその通りに動いてくれる場面が多く、さすがに周りが見えているなぁと感心しきりでした。ゴンサ船長謝々。
【トータルの感想など】
結果的に毎日役柄を替えることになり、予想外のMVP獲得までできた忙しない大海戦となりました。この結果から自船の戦力を客観的に省みるなら、やはり現時点でのgoodbyeは旗艦ではなく攻撃艦として使用するのがよろしかろうということになりそうです。砲術家で参加した中日の[決定打9 被クリティカル2]という数字に対し、仕掛け側旗艦での[被撃沈10]の値は初体験であることを差し引いてもコストパフォーマンスが悪すぎます。
初日は旗艦とはいえ援軍側で、主導権のある戦闘では攻撃に専念できたため、決定打数もペア艦隊10名中3位(自視点)でした。この点では艦隊編成もチームプレイの一環ですから今後も検討の余地がありそうです。転職証の用意が大変でしょうけど。(笑)
中日にMVPを獲れたのは記念にもなり良かったです。2年近くやってるゲームですし、一日おいてだんだん嬉しさがこみ上げてきました。
また最終日にはなぜ模擬同好会で出たのかわからない言動や具体性のない感想を指示口調で繰り返すひとがいたことも集中力を削がれた一因だったので、戦力的な問題からも構成員を選べない状況での旗艦はもうやらないほうがよさそうです。チャット欄の見極めに苦心しないようになれば別ですが、今はまだふだんから付き合いのあるメンバーで組めないとこうした点は楽しめないかも。連携行動もこの艦隊の持ち味なわけで。
今回の旗艦初体験については、一度は経験したことが今後に影響しないはずもなく、この機会にやれておいて良かったなと思います。旗艦が僚艦にしてほしいことを漫然とではなく、具体的に把握できる機会ともなりました。こうした機会を与えてくれた同好会常連の面々に感謝です。参戦された両陣営のみなさん、支援に関わったみなさん、おつかれさまでした。
▽おまけ
大戦艦ヴァーサ:
http://www.vasamuseet.se/InEnglish/about.aspx
1628年、スウェーデン王国の威信をかけて建造された戦艦ヴァーサが、処女航海へ出た途端にストックホルム湾内で沈没してしまいます。この戦艦は当時としては世界最大級の火力をもつものでしたが、その行き過ぎたスケールが仇となり、各所に設計ミスが生じていたようです。
ここまでは歴史上よくある話とも言えるのですが、沈んだ海底がちょっと珍しかった。日本では富山湾の一部海底などが知られていますが、塩分濃度と水温の関係で、稀に木材を腐らせる水中バクテリアが繁殖しない環境が生じるんですね。このために、戦艦ヴァーサは海中にも関わらずほぼ完全な形で現代まで保存されることになりました。1950年代に確認され、引き揚げられたのは1961年。
画像を見てもらえればわかりますが、保存の完璧度は驚愕に値します。船尾や船腹に高密度で彫りこまれた彫像群は部分的には西欧風の王室紋章を模しているものの、全体としては明確に異教的(非キリスト教的)な雰囲気が感じられますね。あくまで憶測ですが、ヴァイキングの伝統がもたらしたのだろう彼らの矜持をこうしたあたりに感じとってしまいます。
コメント
兵器とは思えないほど随所に意匠をこらした装飾が施されている辺りは、
建造意義が感じられる様で面白かったです。